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キャメラの旅1 ARRIFLEX 35 Ⅲ [キャメラの旅]

今やデジタルキャメラ全盛の時代となり、私が助手時代、キャメラマン時代に使用してきたムービーキャメラは急速に影を潜めつつあります。
ここでは「キャメラの旅」と題して、暦年使用してきたキャメラの数々を振返っていこうと思います。

「ARRIFLEX 35 Ⅲ」

ARRI3.jpg

私が使用したなかでもっとも使用頻度がた高かったのがこの「ARRIFLEX 35 Ⅲ」。
主にコマーシャルでの使用が多かったです。
写真ではPanavision社の×10ズームが装着されています。
ボディ下部にはHSクリスタルコントロール。
ニューヨークのレンタル屋さんでレンタルした時のものです。
フィルムの装填は比較的簡単でループ(フィルムの駆動をなめらかに行う為の”遊び”)の取り方さえ間違えなければ間違いなく動作してくれる安定感のあるキャメラでした。しかも片側のみですがレジストレーションピン(フィルムを露光中確実にアパチュアに静止させる為にパーフォレーションを押さえるピン)もついていて「画止まり」のよいキャメラでした。この「画止まり」の良さはコマーシャルでスーパー文字を合成する際にとても重要な点になります。「画止まり」が悪いと合成のスーパーは止まっていても画が揺れてしまうからです。レンズマウントも「BNCR」「PL」「ARRI」「Pana」とほとんどのムービー用レンズを装着することができました。
キャメラスピード(FPS)もオプションのHSクリスタルコントロールにて120コマ(24コマ計算で5倍)まで回すことができました。
ARRIFLEX社のキャメラは35ミリ、16ミリ共に小型で携行性にすぐれたものが多く世界中のスタンダード機だったと言えます。

本体重量:6.7キロ(本体のみ)(400feetマガジン装着時)

この後は「ミッチェル」「パナフレックス」「エクレール」等のキャメラを順次紹介していきたいと思います



キャメラ:いつの頃からかは分からないのですが古くから映画の関係者はカメラの事を「キャメラ」
     と呼びます。一説によるとスチールカメラとの差別化が目的とも言われています。
     私はこの「キャメラ」という言葉の響きに映画人の誇りと自負を感じます。
     だから「カメラマン」ではなく「キャメラマン」なのです。
     ここで紹介するFilmキャメラには「カメラ」ではなく、あまり一般的とは言えない
     「キャメラ」をあえて使いたいと思います。

ホームページ:http://pangaea.movie.coocan.jp/index.html
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